アルフレッド・テニスン (Alfred Tennyson, 1809-92)
1809年8月、リンカンシア (Lincolnshire)のサマズビー (Somersby)に生まれる。ケンブリッジ時代の親友アーサー・ハラム (Arthur Hallam)の死に絶望し、希望を取り戻すまでの17年間の精神の軌跡を綴った一連の抒情詩In Memoriam A. H. H. (1850) は、信仰の危機に苛まれる当時の人々の共感を呼び大成功を収め、詩人に名誉ある「桂冠詩人」の称号が授与されることになった。12編のアーサー王伝説に基づく叙事詩Idylls of the King (1859-85)は、ヴィクトリア朝を代表する詩人としての使命感溢れる大作である。生涯に渡って詩の主題やスタイルを模索し続けた詩人は、とりわけ、 叙事詩、物語詩、イングランドの家庭を扱った牧歌、ドラマ、バラッドなどの多様なジャンルの作品を、ドラマティック・モノローグなどの実験的な技法を駆使して発表した。伝説や民話などを主題に取ったバラッド詩は、詩人の自意識や独特の時代感覚を巧みな形で取り込んだ珠玉の名作である。 (Y. Y.)
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